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就業規則作成・改定支援



労働基準法では、10人以上の従業員を雇用する会社は、就業規則を作成し、労働基準監督署へ届け出なければならないと規定されています。この就業規則は会社が働く上でのルールを定めたもので、会社と従業員にとってとても大切になるものです。専門家として就業規則の作成・改定を支援します。

1.見直しが必要な就業規則

今、多くの企業において、就業規則の改正は必要と考えます。
最近では、2024年4月改正労働基準法第15条に定める労働条件明示の追加項目がありますね。

法律改正が行われると、それに適応した内容に変更しなければ、それは労働基準法第89条を問われる場合があります。

そして、多くの企業は、就業規則、賃金規程、育児介護休業規程、嘱託規程等の名称で定めていると思いますが、その場合、「就業規則」だけではなく、例えば育児・介護休業法は2017年10月に改正されていますが、この場合、育児介護休業規程が、その内容に合致していなければ変更が必要となります。

よって、法改正が行われる場合は、多くがその変更処理が必要となり、見直しが求められます。

また、当職においても、複数重要なポイントがあると考えておりますが、一つここで紹介するのであれば、やはり「定義」は重要なポイントになると考えます。多くの企業の就業規則には、必ずと言って良いほど、第1章の総則において従業員の定義を定めている傾向があり、その該当条項で、正社員、契約社員、パートタイマー、嘱託等の定義の内容が記されています。

しかし、多数の規則において、各種身分に関する定義・説明内容に問題があると考えます。
ここの定義は、別の頁で触れますが、日本版同一労働同一賃金論にも関わってくると考えますので、やはり大切と考えます。ここから派生して、賃金規程においても、その規定の在り方に工夫する対応が求められると考えます。

厚生労働省において、2019年4月以降に施行される労基法等の規定を踏まえたモデル就業規則が公開されておりますが、新たにWEB上で就業規則と賃金規程を作成するツールも公開されていますので、自社で作成をする場合はこれを利用することも一つです。
(「スタートアップ労働条件」 https://www.startup-roudou.mhlw.go.jp/index.html)。

なお、当職は、企業の担当者の方と一緒に確認しながら、逐条解説を行いつつ、必要に応じて従業員代表者等を交えて考え、規則規程を制定して参ります。
多くの企業から好評を得ている当職の提案する「規則規程」を、その目で確認してみてください。

 

2.そもそも就業規則とは何か、誰が作るのですか

事業主に雇用され、その労働によって賃金を手にする人を「労働者」といいますが、この「雇用」について、事業主(使用者)が労働者に示す労働条件等を文書化したものを就業規則といいます。作成義務は事業主にあり、事業所を管轄する労働基準監督署に届け出ることが義務付けられています(労基法第89条)。

新規に作成した場合、内容を変更する場合、どちらも届出を行わなければなりませんが、届出に従業員の過半数を代表する者の意見書を添付することが義務付けられています(労基法第90条)。意見書の内容は就業規則の(変更)内容に積極的に賛同できない旨の記述があっても、それで受理されないということはありません。

また、事業主は、届出をした就業規則は、従業員に周知させる義務も負っています(労基法第106条)。

3.就業規則がないと不都合があるのでしょうか

就業規則は同じ職場で働く人達に公平に適用される働き方のルールです。労基法では常時10人以上の労働者を雇用する事業場について、その作成を義務付けていますが、就業規則がないと、働き方の基準が不明確になり各人がまちまちの解釈をして混乱します。ルールを正しく共有するには例え従業員10人未満でも、作るべきです。

また、会社が急成長したために働き方のルールをしばしば変えたりすることもあるでしょうが、変更になったルールが従業員全員に正しく理解されるためにも、変更後の就業規則を常時備えておくことが、対外的な信用を得、会社のステイタスを一段と高めるのに有用です。

なお、作成をした就業規則が、その定めた内容が合理的であり、かつ、従業員に周知されていた場合、その就業規則は、従業員と会社との間の労働契約の内容そのものになります(労契法第7条)。

 
昭和43年・最高裁判例 (秋北バス事件)
就業規則はそれが合理的な労働条件を定めているものである限り、経営主体と労働者との間の労働者はその就業規則によるという事実たる慣習が成立しているものとして、その法規範性が認められるに至って当該事業場の労働者は、就業規則の存在及び内容を現実に知っていると否とにかかわらず、また、これに対して個別に同意を与えたかどうかを問わず、当然にその適用を受ける。
 
常時10人以上の労働者を使用する使用者の「常時」の解釈
  1. 期間の定めのない労働契約により使用される者(期間の定めのある労働契約により使用される者であって、当該契約の契約期間が1年(労働安全衛生規則第45条において引用する同規則第13条第1項第2号に掲げる業務に従事する短時間労働者にあっては6か月。以下この項において同じ。)以上である者並びに契約更新により1年以上使用されることが予定されている者及び1年以上引き続き使用されている者を含む。)であること。
     
  2. その者の1週間の労働時間数が当該事業場において同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間数の4分の3以上であること。
     
  3. 上記のいずれの要件をも満たす場合が「常時使用する労働者」に該当するとされています。(平成19年10月1日 基発第1001016号)

4.就業規則で決めておかなければならない事項は、どのようなことですか

1.絶対的必要記載事項(必ず記載しなければならない事項)
  1. 始業および終業の時刻、休憩時間、休日、休暇ならびに労働者を2組以上に分けて交替に就業させる場合においては就業時転換に関する事項
     
  2. 賃金(臨時の賃金を除く。)について、その決定、計算、および支給の方法、賃金の締切りおよび支払の時期ならびに昇給に関する事項
     
  3. 退職に関する事項(解雇の事由を含む。)
 
2.相対的記載事項(定めをする場合、必ず記載しなければならない事項)
  1. 退職手当の定めをする場合においては、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算および支払の方法、ならびに退職手当の支払の時期に関する事項
     
  2. 臨時の賃金等(退職手当を除く。)および最低賃金額の定めをする場合においては、これに関する事項
     
  3. 労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる場合においては、これに関する事項
     
  4. 安全および衛生に関する定めをする場合においては、これに関する事項
     
  5. 職業訓練に関する定めをする場合には、これに関する事項
     
  6. 災害補償および業務外の傷病扶助に関する定めをする場合においては、これに関する事項
     
  7. 表彰および制裁に関する定めをする場合においては、これに関する事項
     
  8. その他当該事業場の労働者のすべてに適用される定めをする場合においては、これに関する事項
     
 
※「当該事業場の労働者のすべてに適用される定め」とは
「現実に当該事業場の労働者のすべてに適用されている事項の他、一定の範囲の労働者のみ に適用される事項ではあるが、労働者のすべてがその適用を受ける可能性があるものも含まれると解される」とされています。
具体的事例として、旅費に関する一般的規定、休職に関する事項、財形制度等の福利厚生に関する事項等

 

5.給与規定等は別規定にすることはできるのですか また監督署への届出が必要ですか

給与(賃金)については、就業規則に必ず記述しなければなりませんが、決めるべきことが多く就業規則本体にせるには載せるにはボリュームが大きいなどの理由で、別規程にすることは差し支えありません。

ただし監督署には必ず届け出ることが必要です。また、出張旅費などについては就業規則の絶対的必要記載事項ではありませんから、就業規則の中にその定めをしなくても差し支えありませんが、これに関する一般的規程を作る場合には、就業規則の中に規定する必要があります。

今後、日本版同一労働同一賃金の対応を行わなければならないため、この給与規程(賃金規程)をどの様に定めるかは、重要なポイントと考えます。現在、当職においても、この点は、裁判例、ガイドライン、そして当職の私見を交えて、様々なご提案を行っているところです。

6.法定休日とはどのような概念(意味)ですか

労基法では休日について、「毎週少なくとも一回」与えるべし、といっています。またこれに続けて4週間を通じ4日以上の休日を与える使用者であれば、「毎週少なくとも1回」は適用しないといっています。

そこで、「法定休日」とはこの「毎週少なくとも4回」と「4週間を通じて4日以上」を指しますが、週40時間労働制が普及した現代では、何らかの週休2日制をとる企業が大多数です。労働基準法は、法定休日を特定することまでを定めていないので、その義務はありません。

一方で、給与計算にかかる割増賃金の計算の簡便化、改正労働基準法第36条(時間外労働上限規制)を考える上での対応、といった実務面の視点から考えると、法定休日を特定することもあります。この点は、企業ごとの考え方に応じて検討する必要がありますが、法定休日を特定した場合の割増賃金の計算において、どの割増率を使うのか、36協定に定めた法定休日労働との関係はどう考えるべきか、きちんと整理をする必要があります。

7.時間外労働等は、就業規則上の記述のほか留意点はありますか

時間外労働等は文字通り「労働時間」に関する事項ですから、「当社は残業や休日出勤などは絶対させない」というなら別ですが、そのような会社はまずないでしょうから、就業規則に時間外労働、深夜労働(時間外労働が深夜に及ぶ場合も含む)、休日労働について明確に記述することが必須であると同時に、こうした労働についての労使協定(36協定;特別条項付き36協定)を締結し、これを所轄労基署に届出ておく必要があります。
これをせずに時間外労働等をさせれば労基法違反に問われることになります。

8.地震・台風の災害で、従業員を早帰りさせる場合、賃金保証は記述するのですか

労基法には事業主責任による休業(丸一日だけでなく一部休業も含む)について平均賃金の6割以上の休業手当を義務付けていますが、地震や台風などで従業員の正常な帰宅行動が危ぶまれるため、早帰りさせるなどの対策をとった場合に、これが事業主責任による休業であるとは考えられません。

したがってこの部分のノーワーク・ノーペイに関し法的には問題ないと言えますが、疑問を残さないためには就業規則に、どういう状況で、どのような指令があった場合は無給とする、といった記述はしておくことをお勧めします。

9.現在該当者は皆無ですが、育児・介護休業規定を作らなければなりませんか

育児休業はまだしも、介護というのは何も高齢者に限ったことではありません。若い人でも突然の事故で介護が必要になったり、予想もつかないことはあり得ます。

育児・介護に係る休業は法律に定められた事項ですから、あえて別規程とまでは必要ない場合もあります。



10.従業員の採用に際して身元保証人を立てる旨の記述は必要でしょうか

会社が従業員に身元保証人を立てることを求める意味は、その従業員が万一会社に経済的な損害を与えた場合損害賠償の保証と、人物保証です。身元保証人を求める根拠として、就業規則に記述することは不可欠です。

ただし、金銭事故の損害賠償等に関して、保証人の負担が過重にならないよう「身元保証ニ関スル法律」を遵守することが求められます。

11.当社の定年は満60歳ですが、再雇用者については特別に就業規定が必要ですか

定年まで適用されてきた就業規則の内容と異なる労働条件となるのであれば、是非再雇用者に関わる就業規則を作成するべきです。

週所定の勤務日数、同じく週所定労働時間、休日等の基本的勤務態様や、賃金等についてはかなり変わるのが通例だと思いますので、トラブルにならないよう明確に定めた就業規則を作成するとともに、懇切な説明を行うことを忘れないで下さい。

12.料金表

就業規則作成費用にかかる、原則的な価格帯をお知らせします。
なお、顧問契約がある場合は、別途、価格を協議のうえ、決定させていただきます。
また、一部変更等につきましては、別途ご相談ください。協議のうえ、価格を決定させていただきます。

新規作成、全面改訂(全て税抜価格)
種類 金額(円)
正社員就業規則 200,000~
正社員給与規程 150,000~
退職金規程 150,000~
無期フルタイマー就業規則 120,000~
有期フルタイマー就業規則 120,000~
無期パートタイマー就業規則 120,000~
有期パートタイマー就業規則 120,000~
定年後嘱託者再雇用規程 140,000~
有期高齢者就業規則 120,000~
育児休業規程 100,000~
介護休業規程 100,000~
育児・介護休業規程 150,000~
企業秘密保持規程 80,000~
個人情報取扱規程 100,000~
内部通報処理規程 100,000~
マイカー通勤管理規程 80,000~
マイカー業務上取扱規程 80,000~
慶弔金見舞規程 50,000~

 


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